ジェネシスといえば、イギリスを代表するプログレッシブ・ロックバンドです。
特に1970年代から1980年代にかけて、多彩な音楽性と壮大なコンセプトで世界中のファンを魅了しました。
ジェネシスのアルバムは数多くありますが、その中でも特におすすめの15枚を紹介します。
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- ジェネシスのおすすめアルバム15選
- フォックストロット (1972)
- セリング・イングランド・バイ・ザ・パウンド (1973)
- 眩惑のブロードウェイ (1974)
- トリック・オブ・ザ・テイル (1976)
- そして3人が残った (1978)
- デューク (1980)
- アバカブ (1981)
- ジェネシス (1983)
- インヴィジブル・タッチ (1986)
- ウィ・キャント・ダンス (1991)
- 『創世記』 – From Genesis to Revelation(1969年)
- 『侵入』 – Trespass(1970年)
- 『怪奇骨董音楽箱』 – Nursery Cryme(1971年)
- 『静寂の嵐』 – Wind & Wuthering(1976年)
- 『コーリング・オール・ステーションズ』 – Calling All Stations(1997年)
- ジェネシスのおすすめアルバム15選まとめ
ジェネシスのおすすめアルバム15選
ジェネシスのおすすめアルバム15選をご紹介します。
ちなみに、『ローリングストーン誌が選ぶ「歴代最高のアルバム」500選 | 2020年改訂版』では、残念ながらランクインしていませんでした。
しかしながら、ローリングストーン誌が選ぶ『音楽史上最高のプログレ・ロック・アルバム50選』では何枚かランクインしています。
ジェネシスは、イギリスのプログレッシブ・ロックバンドで、1967年に結成されました。
メンバーの変遷や音楽性の変化を経て、1970年代から1980年代にかけて世界的な人気を博しました。ジェネシスは、多彩なコンセプト・アルバムや壮大なライブ・ショーで知られています。
ジェネシスの作品は、ロック史において重要な位置を占めており、多くのアーティストに影響を与えました。ジェネシスは、これまでに約1億5000万枚のアルバムを売り上げています。
ジェネシスのアルバムは、全部で15枚ありますが、その中から5枚をおすすめとして紹介します。ジェネシスのアルバムは、大きく分けて3つの時期に分類できます。
- 初期(1969年~1974年):ピーター・ガブリエルがボーカルを務める時期。プログレッシブ・ロックの代表的な作品を多く生み出した。
- 中期(1975年~1983年):ピーター・ガブリエルが脱退し、フィル・コリンズがボーカルになった時期。ポップ・ロックへと音楽性を変化させた。
- 後期(1986年~1997年):フィル・コリンズが脱退し、レイ・ウィルソンがボーカルになった時期。商業的には成功したが、批評的には不評だった。
フォックストロット (1972)
ジェネシスの4枚目のアルバムで、初期の代表作です。前衛的なサウンドと詩的な歌詞が特徴で、叙事詩「スーパーズ・レディ」は23分に及ぶ大作です。
ローリングストーン誌が選ぶ『音楽史上最高のプログレ・ロック・アルバム50選』では14位にランクインしています。
この曲では、人間の歴史や文明を風刺したストーリーが展開されます。ジェネシスの創造力と技術力が光るアルバムです。
セリング・イングランド・バイ・ザ・パウンド (1973)
ジェネシスの5枚目のアルバムで、最高傑作とも言われる名盤です。
ローリングストーン誌が選ぶ『音楽史上最高のプログレ・ロック・アルバム50選』では6位にランクインしています。
イギリスの風景や文化をテーマにした曲が並び、美しいメロディと緻密なアレンジが聴きどころです。
特に「ダンシング・ウィズ・ザ・ムーンライト・ナイト」や「ファース・オブ・フィフス」は、ジェネシスの名曲として知られています。
眩惑のブロードウェイ (1974)
ジェネシスの6枚目のアルバムで、初めてコンセプト・アルバムとして制作されました。
主人公ライルが夢の中で見た奇妙な世界を描いた物語で、幻想的な雰囲気が漂います。
ローリングストーン誌が選ぶ『音楽史上最高のプログレ・ロック・アルバム50選』では9位にランクインしています。
このアルバムは、ボーカルのピーター・ガブリエルが脱退する前の最後の作品です。
ブライアン・イーノもゲスト参加しています。
ジャケットはヒプノシスが担当しており、芸術性が高いです。
トリック・オブ・ザ・テイル (1976)
ジェネシスの7枚目のアルバムで、ピーター・ガブリエルに代わってドラマーのフィル・コリンズがボーカルを担当しました。
プログレッシブな要素は残しつつも、よりポップで親しみやすいサウンドに変化しました。
このアルバムでは、様々な物語やキャラクターが登場します。
例えば、「ロビー」はロボットになった男、「ダンス・オン・ア・ヴォルケイノ」は火山に住む神話上の生き物、「エントングレイ」は老いた貴族などです。
そして3人が残った (1978)

ジェネシスの9枚目のアルバムで、ギタリストのスティーヴ・ハケットが脱退した後、残ったメンバー3人で制作されました。
そのため、タイトルは「そして残った者は3人だった」という意味です。
このアルバムでは、よりシンプルでコンパクトな曲が多くなりました。特に「フォロー・ユー・フォロー・ミー」は、ジェネシス初のトップ10ヒットとなりました。
デューク (1980)
ジェネシスの10枚目のアルバムで、初めて全米1位を獲得した作品です。このアルバムでは、シンセサイザーの使用が増え、より洗練されたサウンドになりました。
また、一部の曲は連続して演奏されることで、物語を構成しています。
例えば、「ビハインド・ザ・ラインズ」から「デュークス・エンド」までの6曲は、デュークという架空のキャラクターの人生を描いています。
アバカブ (1981)
ジェネシスの11枚目のアルバムで、タイトルはA(ヴァース)、B(コーラス)、C(ブリッジ)の構成を表しているようです。
このアルバムでは、よりロック色が強くなり、エネルギッシュな曲が目立ちます。
特に「アバカブ」や「ノー・リプライ・アット・オール」は、ライブで盛り上がる曲として人気です。
また、「マン・オン・ザ・コーナー」は、フィル・コリンズが見たニューヨークのストリートミュージシャンにインスパイアされた曲です。
ジェネシス (1983)
ジェネシスの12枚目のアルバムで、セルフタイトルとなっています。このアルバムでは、よりポップでメロディアスな曲が多くなりました。
特に「ママ」や「ザッツ・オール」は、ジェネシスの代表曲として知られています。
また、「イリーガル・エイリアン」は、メキシコからアメリカに不法入国しようとする男の話をコミカルに描いた曲です。
インヴィジブル・タッチ (1986)

ジェネシスの13枚目のアルバムで、最も売れた作品です。このアルバムでは、シンセポップやニューウェーブの影響が強くなりました。
特に「インヴィジブル・タッチ」や「ランド・オブ・コンフュージョン」は、全米1位と2位を獲得しました。
また、「トゥナイト・トゥナイト・トゥナイト」は、ビールのコマーシャルに起用されたことで話題になりました。
関連記事:ドラッグ中毒の歌がビールのCMソングに ジェネシス1986年の人気曲を振り返る
ウィ・キャント・ダンス (1991)
ジェネシスの14枚目のアルバムで、フィル・コリンズが脱退する前の最後の作品です。このアルバムでは、より社会的なテーマや風刺的な要素が取り入れられました。
例えば、「イエスタデイズ」は、戦争に行った兵士の心情を描いた曲、「ジーザス・ヒー・ノウズ・ミー」は、テレビ伝道師を皮肉った曲です。
また、「アイ・キャント・ダンス」は、フィル・コリンズが自虐的に歌った曲で、ミュージックビデオも有名です。
『創世記』 – From Genesis to Revelation(1969年)
ジェネシスのデビュー・アルバムです。当時のメンバーは、ピーター・ガブリエル(ボーカル)、トニー・バンクス(キーボード)、マイク・ラザフォード(ギター)、アンソニー・フィリップス(ギター)、ジョン・シルヴァー(ドラム)でした。
このアルバムは、神話や宗教をテーマにしたコンセプト・アルバムで、創造から最後の審判までを描いています。
音楽的には、ビートルズやビーチ・ボーイズなどの影響を受けたポップ・ロックで、後のプログレッシブ・ロックとはかなり異なります。
しかし、ジェネシスの特徴であるストーリーテリングやメロディアスな曲作りは、このアルバムから既に見られます。
このアルバムの中で特におすすめな曲は、「The Serpent」、「In the Beginning」、「The Conqueror」です。
『侵入』 – Trespass(1970年)
ジェネシスの2枚目のアルバムです。このアルバムから、ドラマーがジョン・メイヒューに変わりました。
このアルバムは、前作と比べてよりプログレッシブ・ロックらしくなりました。長い曲や複雑な構成、幻想的な歌詞などが特徴です。
このアルバムでは、フルートやメロトロンなどの楽器も多用されました。
このアルバムの中で特におすすめな曲は、「Looking for Someone」、「Stagnation」、「The Knife」です。「The Knife」は、ジェネシスの初期の代表曲で、ライブでもよく演奏されました。
『怪奇骨董音楽箱』 – Nursery Cryme(1971年)
ジェネシスの3枚目のアルバムです。このアルバムから、ギタリストがスティーヴ・ハケットに、ドラマーがフィル・コリンズに変わりました。
このアルバムは、ジェネシスの初期の最高傑作とも言われるアルバムです。
幼児期や童話を題材にした不気味な歌詞や、緻密なアレンジや演奏が魅力です。
このアルバムの中で特におすすめな曲は、「The Musical Box」、「The Return of the Giant Hogweed」、「The Fountain of Salmacis」です。
「The Musical Box」は、ジェネシスの代表曲の一つで、ピーター・ガブリエルの独特なパフォーマンスが見られます。
「The Musical Box」は10分を超える大作です。「The Musical Box」では、ピーター・ガブリエルのいろんな歌い方を聴くことができ、僕もジェネシスの中で好きな曲の一つです。8:30くらいからクライマックスにかけてが特に好きです。
「Now!」と叫ぶピーター・ガブリエルの歌い方が印象的であり、カッコ良いです。
『静寂の嵐』 – Wind & Wuthering(1976年)

ジェネシスの8枚目のアルバムです。このアルバムは、ピーター・ガブリエルが脱退した後、フィル・コリンズがボーカルになった2枚目のアルバムです。
このアルバムは、風や荒野をイメージした美しいメロディや、エミリー・ブロンテの小説「嵐が丘」をモチーフにした歌詞が印象的です。
このアルバムでは、キーボードやギターのソロが多く聴けます。このアルバムの中で特におすすめな曲は、「Eleventh Earl of Mar」、「One for the Vine」、「Afterglow」です。
「Afterglow」は、ジェネシスの名曲の一つで、フィル・コリンズの感情的な歌声が心に響きます。
『コーリング・オール・ステーションズ』 – Calling All Stations(1997年)

ジェネシスの15枚目で最後のアルバムです。
このアルバムは、フィル・コリンズが脱退した後、レイ・ウィルソンがボーカルになった唯一のアルバムです。
このアルバムは、ジェネシスとしては珍しくダークで重い雰囲気を持っています。社会や人間関係に対する不安や孤独を歌っています。
このアルバムでは、ドラマーが固定されず、様々なセッション・ドラマーが参加しました。
このアルバムの中で特におすすめな曲は、「Calling All Stations」、「Congo」、「Not About Us」です。「Calling All Stations」は、ジェネシスの最後の曲としてライブでも演奏されました。

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ジェネシスのおすすめアルバム15選まとめ
以上がジェネシスのおすすめアルバム15選です。
ジェネシスは音楽性が変化し続けたバンドですが、そのどれもが素晴らしい作品です。