スティーリー・ダンといえば、特に1970年代から80年代にかけて活躍したアメリカのロックバンドです。
1981年に一度休止しましたが、1993年からは活動再開して現在に至ります。
スティーリー・ダンの音楽はジャズ、ファンク、R&Bなどの要素を取り入れた洗練されたサウンドで、多くのファンや批評家から高い評価を得ました。
スティーリー・ダンは、2001年に「ロックの殿堂」入りしました。
スティーリー・ダンの作品はどれも素晴らしいですが、今回はその中からおすすめのアルバム10選を紹介したいと思います。
スティーリー・ダンのアルバムは、『死ぬ前に聴くべき1001枚のアルバム』の中でもいくつかアルバムが掲載されています。


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スティーリー・ダンのおすすめアルバム10選
スティーリー・ダンのおすすめアルバム10選をご紹介します。
Can’t Buy a Thrill (1972)

『キャント・バイ・ア・スリル』はスティーリー・ダンのデビューアルバム(ファーストアルバム)であり、スティーリー・ダンの代表曲「Do It Again」や「Reelin’ In the Years」を収録しています。
『ローリングストーン誌が選ぶ「歴代最高のアルバム」500選 | 2020年改訂版』では、168位にランクインしているので、歴史的名盤の一つとも言えます。
スティーリー・ダンとしてランクインしているのは、『キャント・バイ・ア・スリル』と『Aja』の二枚です。
ファーストアルバムがいきなり選ばれているのは凄すぎますね!
コラージュを用いた特徴的なアルバムジャケットも見どころの一つと言えそうです。
色使いが良い意味で毒々しいというか、派手な感じで独特の雰囲気なところが素敵です。
『キャント・バイ・ア・スリル』は、ポップでキャッチーな曲調と複雑なコード進行やアレンジが見事に調和した作品です。
Countdown to Ecstasy (1973)

『エクスタシー』は、スティーリー・ダンの2枚目のアルバムで、よりロック色が強まった作品です。
アルバムの原題は『Countdown to Ecstasy』です。
ギタリストのジェフ・バクスターとドラマーのジム・ホダーが活躍したアルバムで、「Bodhisattva」や「My Old School」などの名曲が収録されています。
Pretzel Logic (1974)
『プレッツェル・ロジック』は、3枚目のアルバムで、ジャズやブルースなどの影響が色濃く出た作品です。
スティーリー・ダンの最大のヒット曲「Rikki Don’t Lose That Number」や、デューク・エリントンのカバー「East St. Louis Toodle-Oo」などが収録されています。
Katy Lied (1975)
『うそつきケイティ』(Katy Lied)は、4枚目のアルバムで、スティーリー・ダンの音楽性がさらに深化した作品です。
多彩なゲストミュージシャンを起用し、緻密なプロダクションを施したアルバムで、「Black Friday」や「Doctor Wu」などの名曲が収録されています。
『うそつきケイティ』(Katy Lied)のジャケットはバッタです。
ちなみにドナルド・フェイゲンは、1993年に『カマキリアド』というアルバムを出しており、『カマキリアド』の「カマキリ」は、日本語のカマキリのことだそうです。昆虫が好きなのでしょうか?
The Royal Scam (1976)
『幻想の摩天楼』は、5枚目のアルバムで、スティーリー・ダンの最もロック色が強い作品です。
ギターソロが際立ったアルバムで、「Kid Charlemagne」や「Don’t Take Me Alive」などの名曲が収録されています。
Aja (1977)
『彩(エイジャ)』 は、スティーリー・ダンの6枚目のアルバムで、スティーリー・ダンの最高傑作とも言われる作品です。
『ローリングストーン誌が選ぶ「歴代最高のアルバム」500選 | 2020年改訂版』では、63位にランクインしているので、歴史的名盤の一つとも言えます。
アルバム『彩(エイジャ)』 は、歴史的名盤とも言えます。
スティーリー・ダンのアルバムで何を聴けば良いか?迷ったらまず『彩(エイジャ)』から聴き始めるのが良いでしょう。
ジャズやフュージョンなどの要素を取り入れた壮大なサウンドで、「Peg」や「Deacon Blues」などの名曲が収録されています。
6枚目のアルバム『彩』(1977年)では、さらに多彩なジャンルの音楽を取り入れ、スティーリー・ダンの音楽的な幅を広げた。
このアルバムからは「ペグ」や「ジョージー」などがシングルカットされた。
また、このアルバムでは、フェイゲンとベッカーが自分たちの人生経験や感情を歌詞に反映させたと言われています。
2003年には、アルバム『彩(エイジャ)』がグラミー賞に殿堂入りしました。
Gaucho (1980)
『ガウチョ』は、7枚目のアルバムで、スティーリー・ダンの活動停止前最後のオリジナルアルバムです。
レコーディングには多くのトラブルや困難がありましたが、それを乗り越えて完成した傑作です。
「Hey Nineteen」や「Babylon Sisters」などの名曲が収録されています。
Two Against Nature (2000)
アルバム『トゥー・アゲインスト・ネイチャー』は、20年ぶりに発表されたスティーリー・ダンのカムバックアルバムで、グラミー賞を4部門で受賞しているのが特長です。
スティーリー・ダンの音楽性は変わらずに高い水準を保っており、「Cousin Dupree」や「Jack of Speed」などの名曲が収録されています。
Everything Must Go (2003)

『エヴリシング・マスト・ゴー』は、スティーリー・ダンの最新アルバム(9枚目)で、スティーリー・ダンの音楽の集大成とも言える作品です。
ライブ感のある演奏とシニカルな歌詞が特徴的なアルバムで、「The Last Mall」や「Godwhacker」などの名曲が収録されています。
Alive in America (1995)
スティーリー・ダンのライブアルバムで、1993年から1994年にかけて行われた再結成ツアーの模様を収録した作品です。
スティーリー・ダンの代表曲を熱演したライブアルバムで、「Reelin’ In the Years」や「Josie」などの名曲が収録されています。
スティーリー・ダンとは?
スティーリー・ダンとは、特に1970年代から1980年代にかけて活躍したアメリカのロックバンドである。
スティーリー・ダンの音楽は、ジャズ、ファンク、R&Bなどの要素を取り入れた洗練されたサウンドと、皮肉や暗喩に満ちた独特の歌詞が特徴である。
スティーリー・ダンの名前は、ウィリアム・バロウズの小説『裸のランチ』に登場する人工肛門のことである。
スティーリー・ダンの結成と初期の活動
スティーリー・ダンの中心となる二人は、ドナルド・フェイゲン(キーボード、ボーカル)とウォルター・ベッカー(ベース、ギター)である。
スティーリー・ダンは1967年にニューヨーク州のバード大学で出会い、音楽的な共通点を見出して親友となりました。
大学卒業後、スティーリー・ダンはニューヨークでプロのソングライターとして働き始めたが、自分たちの曲を自分たちで演奏することに憧れていた。
1971年には、ABCレコードと契約し、スティーリー・ダンというバンド名を決めた。
スティーリー・ダンは当初、フェイゲンとベッカーのほかにデニー・ディアス(ギター)、ジェフ・スカンク・バクスター(ギター)、ジム・ホッダー(ドラム)、デイヴィッド・パーマー(ボーカル)という6人編成であった。
スティーリー・ダンは1972年にデビューアルバム『キャント・バイ・ア・スリル』を発表し、シングル「恋するバカラ」や「リール・イン・ザ・イヤーズ」がヒットしました。
しかし、パーマーはフェイゲンが主に歌うようになったことや音楽性の違いから脱退し、2枚目のアルバム『カウントダウン・トゥ・エクスタシー』(1973年)では5人編成となりました。
このアルバムからは「マイ・オールド・スクール」や「ボディサットヴァ」などがシングルカットされました。
スティーリー・ダンの変遷と傑作群
スティーリー・ダンは3枚目のアルバム『プリティロジック』(1974年)から、自分たちが納得するまで録音を繰り返すことで知られるようになった。
スティーリー・ダンは様々なセッションミュージシャンを起用し、自分たちの理想のサウンドを追求した。
このアルバムでは、「リッキーはもう電話しない」や「エニイメジャーデュード」などが人気を博した。また、このアルバムからベッカーがギターも担当するようになった。
4枚目のアルバム『カチューシャ』(1975年)では、さらにジャズ的な要素が強まり、ホーンセクションやストリングスなどの編成も増えた。
このアルバムからは「ブラック・フライデー」や「バッド・スニーカーズ」などがシングルカットされた。
しかし、このアルバムを最後に、ディアスとホッダーが脱退し、バクスターも翌年に脱退した。スティーリー・ダンはフェイゲンとベッカーの二人になり、以降はライブ活動を行わなくなった。
5枚目のアルバム『王様の密使』(1976年)では、さらに多くのセッションミュージシャンを起用し、複雑で洗練されたサウンドを作り上げた。
このアルバムからは「キッド・シャーリーン」や「グリーン・イヤリング」などがシングルカットされた。
また、このアルバムでは、フェイゲンとベッカーが自分たちの音楽に対する姿勢や考え方を歌詞に反映させたと言われている。
7枚目のアルバム『彼女は夜の女王』(1980年)では、さらに高度な技術とセンスを駆使し、スティーリー・ダンの音楽的な完成度を高めた。
このアルバムからは「ヘイ・ナインティーン」や「タイム・アウト・オブ・マインド」などがシングルカットされた。
また、このアルバムでは、フェイゲンとベッカーが自分たちの社会観や世界観を歌詞に反映させたと言われている。
スティーリー・ダンの解散と再結成
『彼女は夜の女王』発表後、スティーリー・ダンは活動休止状態に入った。フェイゲンとベッカーはそれぞれソロ活動を始めたが、ベッカーは薬物依存や家族の死などで苦しんだ。1981年には正式に解散を発表した。
解散後もスティーリー・ダンの音楽は高く評価され続け、1993年にはロックの殿堂入りを果たした。
その後、フェイゲンとベッカーは再び交流を深め、1994年には再結成してライブ活動を再開しました。
1995年には新曲「ブック・オブ・ライズ」を発表し、2000年には8枚目のアルバム『トゥー・アゲインスト・ネイチャー』を発表した。このアルバムではグラミー賞4部門を受賞した。
関連記事:【追悼ウォルター・ベッカー】スティーリー・ダンでの成功と挫折、そして復活の道のり
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スティーリー・ダンのおすすめアルバム10選まとめ
以上、スティーリー・ダンのおすすめアルバム10選でした。
スティーリー・ダンの音楽は時代を超えて魅力的であり、今でも多くの人に愛されています。
スティーリー・ダンのファンであれば、ぜひこの10枚を聴いてみてください。
スティーリー・ダンに興味がある方も、この10枚から入ってみると良いと思います。スティーリー・ダンの音楽に触れて、素晴らしい音楽体験をしてください。