ペルーは南米の西海岸に位置する国で、マチュピチュやナスカの地上絵など、世界遺産が多数存在する魅力的な観光地です。しかし、ペルーの治安はあまり良くないというイメージがあります。実際に、ペルーでは犯罪やテロのリスクが高く、日本の外務省も渡航者に注意を呼びかけています。では、ペルー旅行をする際には、どのように治安対策をすればよいのでしょうか。この記事では、ペルーの治安状況と注意点、おすすめの旅行保険などを紹介します。
ペルー旅行の治安
ペルーの治安状況
ペルーは南米で最も人口が多い国の一つで、約3300万人が暮らしています。首都はリマで、政治や経済の中心地です。しかし、リマを含むペルーの都市部では、貧富の差が激しく、スラム街や治安の悪い地域が多く存在します。こうした地域では、強盗や窃盗、詐欺などの犯罪が頻発しており、観光客も標的になりやすいです。特に、夜間や人気の少ない場所では危険度が高まります。また、タクシーやバスなどの公共交通機関も安全とは言えず、運転手や乗客による強盗や暴行などの事件が起こることがあります。
ペルーでは、政情不安も治安に影響しています。ペルーは1980年代から1990年代にかけて、共産主義ゲリラ組織「センデロ・ルミノソ」(光り輝く道)と政府軍との内戦により、約7万人もの死者を出しました。現在は内戦は終結していますが、「センデロ・ルミノソ」は一部地域で活動を続けており、テロや誘拐などの事件を起こすことがあります。特に、アンデス山脈やアマゾン川流域などの農村部では、「センデロ・ルミノソ」の影響力が強く、観光客も危険にさらされる可能性があります。
ペルー旅行で注意すべきこと
ペルー旅行をする際には、以下のようなことに注意しましょう。
- 日本の外務省から発表されている「危険情報」や「渡航中止勧告」などを事前に確認しましょう。また、現地で起こる事件や事故などに関する最新情報も入手しましょう。
- ペルーでは日本円や米ドルなどの外貨を持ち歩くことは危険です。現地で必要な分だけ両替しましょう。また、両替は正規の銀行や両替所で行いましょう。路上や空港などで両替をすると、偽札や不正なレートで騙される可能性があります。
- 貴重品やパスポートなどはホテルのセーフティボックスに預けましょう。持ち歩く場合は、身につけるタイプの財布やポーチを使いましょう。また、カメラやスマートフォンなどの電子機器も目立たないようにしましょう。犯罪者はこうしたものに目をつけやすいです。
- 街中では人混みや暗い場所を避けましょう。特に、夜間はホテルの近くにとどまるか、信頼できるタクシーやツアー会社を利用しましょう。また、見知らぬ人から声をかけられたり、飲食物を勧められたりした場合は、断るか無視するようにしましょう。薬物や睡眠薬などを仕込まれて強盗や暴行の被害に遭うことがあります。
- ペルーの観光地では、現地の文化や習慣に敬意を払いましょう。例えば、マチュピチュでは神聖な場所として扱われているため、騒いだり、汚したり、裸になったりすることは禁止されています。また、現地の人々や動物などを写真に撮る際には、事前に許可を得るようにしましょう。一部の人々は写真を撮られることを嫌がったり、チップを要求したりすることがあります。
ペルー旅行でおすすめの旅行保険
ペルー旅行では、万が一の事故や病気に備えて、旅行保険に加入することをおすすめします。ペルーでは医療費が高額になることがありますし、治安の悪さからも保険が必要です。旅行保険に加入する際には、以下のような点に注意しましょう。
- 旅行保険は出発前に加入することが基本ですが、現地で加入できるオンライン保険もあります。しかし、オンライン保険は事前審査がないため、加入後に発生した事故や病気だけが補償対象となります。出発前から持病や怪我を抱えている場合は、オンライン保険では不十分です。
- 旅行保険の補償内容はプランによって異なりますが、ペルー旅行では特に治安関連の補償が重要です。強盗や窃盗などの被害に遭った場合や、テロや内乱などの危険な状況に巻き込まれた場合に備えて、十分な補償額やサポート体制を確認しましょう。
- ペルー旅行では高度な観光地も多くあります。例えば、マチュピチュは標高約2400メートルで、高山病にかかる可能性があります。高山病は重篤化すると命に関わることもありますので、旅行保険に入っておくことが大切です。
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