エマーソン・レイク・アンド・パーマーは、特に1970年代に活躍したイギリスのプログレッシブ・ロックバンドです。キース・エマーソン(キーボード)、グレッグ・レイク(ボーカル、ベース、ギター)、カール・パーマー(ドラムス)の3人で構成されていました。
エマーソン・レイク・アンド・パーマーはクラシック音楽やジャズなどの要素を取り入れた複雑で壮大な楽曲を作り上げ、ロック史に残る名作を多数残しました。今回は、エマーソン・レイク・アンド・パーマーのおすすめアルバム7選を紹介します。
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エマーソン・レイク・アンド・パーマーのおすすめアルバム7選
ELPはプログレッシブ・ロックの歴史において重要な位置を占めるバンドであり、その音楽は今でも多くの人に愛されています。
エマーソン・レイク・アンド・パーマーのアルバムは、『ローリングストーン誌が選ぶ「歴代最高のアルバム」500選 | 2020年改訂版』の中には残念ながらランクインしていないようです。
『エマーソン・レイク・アンド・パーマー』 – Emerson, Lake And Palmer (1970年)
エマーソン・レイク・アンド・パーマーのデビュー作であり、エマーソン・レイク・アンド・パーマーのスタイルを確立した作品です。
オープニングの「The Barbarian」はバルトークのピアノ曲をロックにアレンジしたもので、キースのキーボードの virtuosity を見せつけます。
グレッグの美しいバラード「Lucky Man」は、彼が12歳のときに書いた曲で、最後にキースがモーグ・シンセサイザーでソロを奏でます。
カールのドラムソロが光る「Tank」や、キースがピアノとオルガンを同時に弾く「Take A Pebble」など、見どころ満載のアルバムです。
『タルカス』 – Tarkus (1971年)
エマーソン・レイク・アンド・パーマーの2作目であり、最もプログレッシブな作品のひとつです。
A面全体を占める20分超えの大作「Tarkus」は、架空の生物タルカスの誕生と戦いを描いたコンセプト曲です。
キースの鍵盤楽器が多彩に変化し、グレッグとカールもそれに応えるように演奏します。
B面には、「Bitches Crystal」や「A Time And A Place」などの疾走感あふれる曲や、「Jeremy Bender」や「Are You Ready Eddy?」などのユーモラスな曲が収録されています。
『展覧会の絵』 – Pictures At An Exhibition (1971年)
ムソルグスキーの交響詩「展覧会の絵」をロックにアレンジしたライブ盤です。
キースがモーグ・シンセサイザーを駆使してクラシック音楽を再現し、グレッグとカールもそれに迫力ある演奏で応えます。
オリジナル曲「The Sage」や「Nutrocker」なども加えられています。ライブならではの臨場感と熱気が伝わってくる名盤です。
『ELP四部作』 – Works Volume I (1977年)

ELP四部作と呼ばれるこのアルバムは、2枚組で構成されています。
各メンバーがそれぞれ1面ずつソロ作品を披露し、最後の1面で3人が共演するという構成です。
エマーソンはオーケストラと共演したピアノ協奏曲を、レイクはポップな楽曲を、パーマーはジャズやファンクなどの要素を取り入れた楽曲をそれぞれ提供しています。
最後の1面では、モデスト・ムソルグスキーの組曲「展覧会の絵」をELP流にアレンジした壮大な作品が収録されています。
このアルバムは、ELPの多彩な音楽性と個性を見事に表現した傑作です。
『作品第2番』 – Works Volume II (1977年)

ELP四部作の続編とも言えるこのアルバムは、2枚組で構成されています。
各メンバーがそれぞれ数曲ずつ提供した楽曲が収録されています。このアルバムでは、ELP四部作よりも軽快でユーモラスな雰囲気が感じられます。
例えば、エマーソンが演奏する「タイガー・イン・ア・スポットライト」や「ホンキー・トンク・トレイン・ブルース」は、ピアノやシンセサイザーのテクニックを披露した楽曲です。
レイクが歌う「ショウ・ミー・ザ・ウェイ・トゥ・ゴー・ホーム」や「I Believe in Father Christmas」は、ポップでメロディアスな楽曲です。
パーマーが演奏する「ブル・フロッグ」や「クローズ・トゥ・ホーム」は、ドラムやパーカッションのリズム感を生かした楽曲です。このアルバムは、ELPの楽しくて親しみやすい一面を見せた作品です。
『ラヴ・ビーチ』 – Love Beach (1978年)

ELPの9枚目のスタジオアルバムであり、1970年代の最後の作品です。
このアルバムは、レコード会社の契約上の義務で作られたという経緯があり、メンバーの意欲や関係が低下していたことが伺えます。
アルバムのジャケットも、メンバーがビーチでポーズをとっているという、ELPらしからぬものでした。このアルバムでは、レイクが作詞作曲したラブソングが多く収録されています。
例えば、「オール・アイ・ウォント・イズ・ユー」や「フォー・ユー」は、レイクの甘い歌声とエマーソンのシンセサイザーが印象的な楽曲です。「ラヴ・ビーチ」は、カリビアンなリズムとコーラスが楽しい楽曲です。
「キャン・ユー・スティル・リメンバー」は、パーマーのドラムとエマーソンのオルガンが絡むロックな楽曲です。
最後に収録されている「メモリーズ・オブ・アン・オフィサー・アンド・ア・ジェントルマン」は、エマーソンが作曲した20分に及ぶ大作で、オーケストラやコーラスと共演した壮麗な楽曲です。
このアルバムは、ELPのポップでロマンティックな一面を見せた作品です。
『ブラック・ムーン』 – Black Moon (1992年)

ELPの7枚目のスタジオアルバムであり、1990年代に再結成した最初の作品です。このアルバムでは、ELPは時代に合わせて音楽性を変化させました。
例えば、「ブラック・ムーン」や「ペーパー・ブラッド」は、ヘヴィでダークなサウンドを展開した楽曲です。
「チェインジング・ステイツ」や「フットプリンツ・イン・ザ・スノウ」は、シンセサイザーを多用したエレクトロニックな楽曲です。
「ロメオ&ジュリエット」や「フェアリー王の舞踏会」は、クラシック音楽をアレンジした楽曲です。
「アフェアズ・オブ・ザ・ハート」や「クロース・トゥ・ホーム」は、バラード調の楽曲です。このアルバムは、ELPの現代的で多様な音楽性を見せた作品です。
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